光の射す方へ
しばらく、抱きしめ合ったままの体を、ゆっくり離し、私は歩太の手を取り、自分のお腹にそっと持っていった。
赤ちゃんは、パパとの再会を喜ぶ様に、私のお腹を、元気いっぱい蹴っている。
「すげ〜、・・・元気だなっ」
久しぶりに、歩太の幸せそうな笑顔をみた。
「リカ、ありがとう。大事な命、守ってくれて、ありがとう・・・」
そして、歩太は私のお腹に顔を埋めて、再び、肩を震わせた。
男の人がこんなに泣いている姿を初めてみたよ・・・
だって歩太、号泣だよ・・・?
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