光の射す方へ




着替えを済ませて、更衣室を出ると、私はすごく驚いた。



とっくに帰っているだろうと思っていた歩太が、まだそこに居た。



「あれ?歩太どうしたの?」



私は、そのままの疑問を歩太に投げかけた。




すると、歩太は口を開いた。



「携帯。今度、一緒に買いに行ってくれない?」




信じられなかった。


歩太の胸の内を、初めて覗いた気がした。




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