光の射す方へ
「おつかれ。前半の子は、上がっていいよ!」
店長の言葉で、私と美月、圭太。そして、歩太がバックルームへと戻ってきた。
歩太はそのまま、更衣室に入った。私も歩太の背中を見ると、急いで更衣室に入り、着替えをすませた。
バックルームでは、美月と圭太が、タバコを吸いながら話している。
「リカちゃん、今日早いじゃん!もう、帰るの?」
圭太が笑ってそう言いながら、
自分の隣の席のイスを引いた。
その直後、歩太が更衣室から出て来た。
「今日は、もう帰るよっ!おつかれ〜」
「リカ、ばいば〜い!」
私が歩太に続いて、ドアに近づいた時、圭太が歩太を呼び止めた。
「おい、宝来。お前まだ分かってないの?」
圭太は、歩太と私が持っている、携帯ショップの袋をじっと見ている。
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