光の射す方へ




部屋に戻ると、一緒にお弁当を食べた。



私は、自分のお弁当の中に、入っている唐揚げを、箸で取ると、「あ〜ん!」っと言って、歩太の口に持って行った。


反射的に開いた、歩太の口の中に、放り込んだ。


歩太は、真っ赤になりながら、それを食べた。


そんな歩太が、可愛くて、愛しかった。


私は、両手で歩太の頭をくしゃくしゃに撫でた。



「ばかっやめろよっ!」


って、歩太は怒ってみせたけど、そんなに真っ赤な顔じゃ、怖くないよ?





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