光の射す方へ
「あっ!歩太、アドレスどうする?ちゃんと作らないとっ!」
私が聞くと歩太は首を傾げる。
「リカ作っていいよ。」
私は適当にアドレスを作り始めた。
「歩太、誕生日いつ?」
「6月15日。」
歩太は、ボソッと答えた。
「えっ?もう来週じゃん!!」
私はビックリして、歩太を見た。
そして、慌てて鞄からシフト表を取り出した。
「はぁ〜、歩太、自分の誕生日、バイト入れちゃってんじゃん・・・。」
私は呆れて、歩太を見た。
「別に誕生日なんて、普通の平日だよ。」
私はもう1度、ため息をついて、歩太に出来上がった、アドレスを見せた。
「これでいい?」
歩太はゆっくりと、目で読んでいく。
「この r って何?」
r・・・rika.
「さぁ〜ね!」
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