光の射す方へ



目が覚めると、お昼を回っていた。



私は、歩太にメールを送ると、シャワーを浴びた。



お風呂から出ると、真っ先に携帯に飛びついた。



歩太からのメールは来ていない・・・。


少しがっかりしながら用意をした。



3時を過ぎても、歩太からの返事は届かない。


ひょっとして、歩太まだ、寝てるの?


だとしたら、そろそろ起こさないと遅刻してしまう。


私は思い切って歩太に電話をかけた。




・・・プルルル・・・プルルル・・・


5回目のコールで、歩太が出た。



『・・・・・・もしもし。』



歩太は明らかに寝起きの声だった。


その声が、ものすごく可愛くて、今すぐ抱きしめたいって、本気で思った。




「歩太おはよ〜!寝てた?」




『・・・・・・リカ?』




歩太は少し、寝ぼけているようで、ビックリした様に、私の名前を呼んだ。



「そうだよっ!歩太、そろそろ起きないと、遅刻しちゃうよ?」




『ありがとう。ヤバかった。用意するわ』




歩太がそう言ったので私達は電話を切った。




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