地球の三角、宇宙の四角。
行き止まりにある関係者以外立ち入り禁止とフダの張り付いた扉を開けると、階段があって私は迷うことなく下へと降りていった。

下へ下へと降りていくほどに叫び声のような物が聞こえてくる。一段飛ばしながら、スリッパのずれるのも気にせずにパタ、パタ、パタ、パタと駆け下りていった。

ますます絶叫ともいえる聞き取りにくい大勢の声が地の底から聞こえてくるようだ。階段フロアに響き渡る。

時折、有り難うございましたという感謝の言葉だけは聞き取れるが、全然ありがとうなんてもんじゃない。やけくそのような絶叫。

さらに下へ下へと下がっていく。同じ景色同じがグルグルと回る。一段飛ばしでとにかく下へ下へと下っていった。

何処に向かっていくのか、何処に辿つくのか、そこで何を見るのか。

足を動かして階段を飛び降りる。二段飛ばしで降りる。着地の度に脳にずんと響く。こんなに動いていても気が狂いそうだ。聞こえる声はドンドンと大きくなっていった。





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