地球の三角、宇宙の四角。
老人の話は人間の持つ自己治癒力。治そうとする力についてのことだった。

ここに集まる全員が同じ理念の元、同じ志を持って強く望めば、それは大きなチカラになりうるという内容。

そこまでは感心して聞いてはいたのだけど、

「生まれては消えていく中の大いなる過程である」

話は次第に抽象的めいたものとなって

「ピカリと光が灯ってから消えるまでの間」

私は、ついて行けなくなり

「それは、わずかであり、そして永遠である」

観念というか、なんというかそのような電子エフェクトで加工された老人のフレーズの数々をぼんやりと聞いていた。



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