地球の三角、宇宙の四角。
昭蔵さんは、寝る前によく自分は先が短いから一路君は若いからこれからがあるというような事を言った。
その言葉は、回数を積み上げていくことに意味が変わりだしていたのを僕はなるべく気にしないようにしていた。
僕さえ昭蔵さんを必要としたら、昭蔵さんも同じように必要としてくれると思おうとしていたけど、それは甘かったんだ。
自分が必要ない。いらないなんて思いたくもない。だけど、今は
「長い。話が長いよ。それでいいの?」
「え? あっ、しかたないです」
「しかたないじゃないでしょう。一週間も老人が気を引くためにビジネスホテルとか、もしかしたら公園の遊具の中に段ボール引いて寝てるかもしれないのよ? 春だから良いけど、冬だったったら死んじゃうよ。あんたそれでいいの? 行きなさいよ」
「え? あ、いらない子だし」
「じゃぁ、そうやってサカつくでも50年でも200年でもやってなさいよ。そんな糞エンディングが名作になるわけがないでしょう? 公園で老人が凍えて死にましたー【完】 バカか、バカすぎて、あたしゃ何話したいか忘れてしまったわ。 ほんとおまえバカだろうとりあえずこういう時は走るんだよ。走ったらなんとかなるから」
ほら、と無理矢理立たせて玄関まで押してやると「わかったわかったから、ちょっと」と、寝間着のまま玄関の扉を開けた。
「そうだね。思ってる事ぐらいは伝えないとね」と、何もない空を眺めて、ゴムのサンダルで走り出して、外の空気を2人で感じた。
***
その言葉は、回数を積み上げていくことに意味が変わりだしていたのを僕はなるべく気にしないようにしていた。
僕さえ昭蔵さんを必要としたら、昭蔵さんも同じように必要としてくれると思おうとしていたけど、それは甘かったんだ。
自分が必要ない。いらないなんて思いたくもない。だけど、今は
「長い。話が長いよ。それでいいの?」
「え? あっ、しかたないです」
「しかたないじゃないでしょう。一週間も老人が気を引くためにビジネスホテルとか、もしかしたら公園の遊具の中に段ボール引いて寝てるかもしれないのよ? 春だから良いけど、冬だったったら死んじゃうよ。あんたそれでいいの? 行きなさいよ」
「え? あ、いらない子だし」
「じゃぁ、そうやってサカつくでも50年でも200年でもやってなさいよ。そんな糞エンディングが名作になるわけがないでしょう? 公園で老人が凍えて死にましたー【完】 バカか、バカすぎて、あたしゃ何話したいか忘れてしまったわ。 ほんとおまえバカだろうとりあえずこういう時は走るんだよ。走ったらなんとかなるから」
ほら、と無理矢理立たせて玄関まで押してやると「わかったわかったから、ちょっと」と、寝間着のまま玄関の扉を開けた。
「そうだね。思ってる事ぐらいは伝えないとね」と、何もない空を眺めて、ゴムのサンダルで走り出して、外の空気を2人で感じた。
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