地球の三角、宇宙の四角。
木下 映美(はゆみ)の入院する病院へと向かう庄谷 奏多は何度も繰り返していた。

その事に庄谷 奏多はなかなか気が付かなかった。

そりゃそうだろう。そんなこと普通じゃない。どんなに後悔しても過ぎたものは戻ることはない。

覆水盆に返らず、溢れたミルクは戻らない。

庄谷 奏多は何度も病院の窓枠に足をかけて飛び降りる木下 映美を見た。

最初は仕事の途中に電話でそのことを知った。

彼は酷く後悔をした。その後悔は時を戻した。




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