地球の三角、宇宙の四角。
営業という職業柄、一日のほとんどをBluetoothのイヤホンマイクを耳に差し込んで電話をしながら運転することも多い。音声入力で簡単な書類ぐらいは作って相手に送信することもしたりはしていたが書類を作ることよりも、ややこしい相手との話が込み入って説明に夢中になり絵や物事をイメージとして浮かべようとしたり記憶を探る時にはあぶないなと思うこともたしかに多かった。

それも当たり前になったのか慣れというのも怖いもので意識の何割かでキッチリと運転をしていたしタイトな合流や土地勘のない目的周辺ではきっちりと運転の方に意識を増やしたり集中することを無意識に出来るようになっていた。そこそこ運転には自信がある。

はずなのに、病院までの道で何度も事故りそうになった。それをことごとく回避していく。

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