地球の三角、宇宙の四角。
六階までの階段を登り切り、廊下に出ると、「木下さん木下さん」と映美の名前を何度も叫ぶ女の人の声がした。
ぐっと前傾姿勢になって、声のする病室まで走り出した。
その一足一足が床に着地するごとに、映美の飛び降りる姿。まっすぐに服を揺らしながら落ちていく姿を下から見たり、窓から身を乗り出して見たり、そして頭蓋骨の割れた顔が浮かんだ。
部屋に飛び込むと「うるさい!」と大声で酷い顔をしながら窓に手をかけて窓を重そうに開けている映美がいた。
考えるよりも早く看護師さんを突き飛ばすように押しのけて映美を羽交い締めにする。
「はゆみ、いかないでくれ」
チカラの加減を間違えたのか、それとも映美が無抵抗だったのか二人して床へと倒れ込んだ。
頭を床にぶつけないように頭をラグビーボールのように掴んで胸の中に収めた。
2人分の重みで背中だけでは堪えきれずに少しだけ後頭部を打った。
映美の後頭部が胸に埋まり、髪の毛がフワフワと踊る。
入院してから頭を洗ってないからだろうか頭皮の匂いがした。
ぐっと前傾姿勢になって、声のする病室まで走り出した。
その一足一足が床に着地するごとに、映美の飛び降りる姿。まっすぐに服を揺らしながら落ちていく姿を下から見たり、窓から身を乗り出して見たり、そして頭蓋骨の割れた顔が浮かんだ。
部屋に飛び込むと「うるさい!」と大声で酷い顔をしながら窓に手をかけて窓を重そうに開けている映美がいた。
考えるよりも早く看護師さんを突き飛ばすように押しのけて映美を羽交い締めにする。
「はゆみ、いかないでくれ」
チカラの加減を間違えたのか、それとも映美が無抵抗だったのか二人して床へと倒れ込んだ。
頭を床にぶつけないように頭をラグビーボールのように掴んで胸の中に収めた。
2人分の重みで背中だけでは堪えきれずに少しだけ後頭部を打った。
映美の後頭部が胸に埋まり、髪の毛がフワフワと踊る。
入院してから頭を洗ってないからだろうか頭皮の匂いがした。