地球の三角、宇宙の四角。
キツネ目の女の人が持ってきたのは業務用の綿菓子の機械だ。

そうそう。

キツネ目の女の人がスイッチを入れるとぶーんとモーターの音が部屋中に広がった。ザラメを入れて、手渡された割り箸を持って機械の中をぐるぐるぐるとかきまわす。


みるみるうちに、割り箸に白い雲みたいな綿菓子がからみついてくる。

たのしいなぁ。

わたしが昔から縁日でやりたい店ナンバーワンだ。

はい、さおりん。どうぞ。

わあって子供みたいな顔して、笑いながらさおりんは受けとってくれたんだけど……。

って違うわ!

違う。拳をあげて怒りを表現する。

キツネ目の女の人は電源を切ってキャスター付きの業務用わたあめマシンを押しながら部屋から出て行った。

さおりんはパクパクと綿菓子を食べてる。

< 65 / 232 >

この作品をシェア

pagetop