奇跡事【完結】


僕達の真実はどこにあるんだろうか。


誰が教えてくれるんだろう。


マークおじさんも、ソアレも、もういない。


……パチフィスタは?
サーティスの事を知っていた。


カタラはサーティスを知らなかったから、きっと過去に一緒にいたんだ。
もしくは、その事情を知っている。


不死身だって事も知っていた。



「パチフィスタに会いに行こう」


僕はぽつり、そう口にする。
皆は驚いた顔を見せた。一気に視線が集まった。


「パチフィスタなら何か知ってるかもしれない」

「どうしてそう思うんだ」


腕を組みながらカタラが静かに尋ねてくる。
真っ直ぐなカタラの視線。
それに、答えるように僕はその瞳を見つめた。


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