奇跡事【完結】
「パチフィスタ」
「何?カタラ」
「お前は知ってるのか。魔法戦争の話を」
「ああ、あれね」
「……やはり知ってるのか」
「うん。その時僕はまだ幼かったし、全てを知ってるわけじゃないけど」
パチフィスタは一体今いくつなんだろう。
数百歳って事だけはわかったけど。
「その時の勇者ルイードや、魔物は結局どうなったんだ」
「どうなったって?」
「両者、死んだのか?」
「どっちも死んでないよ」
「なんだと!?」
パチフィスタの言葉に驚いたのはカタラだけじゃない。
僕達もだ。
それじゃあ、魔物が侵略してくる事もあるのか?
そんな恐ろしい現実が訪れるかもしれないのか?