奇跡事【完結】
「僕はそれを見てたわけじゃないから知らないけど、封印したってのはデシーヴから聞いたよ」
「マークからか!?」
「うん。どこに封印したのか、教えてくれなかったし、知らないけどね。
何かきっかけがあって、その封印が解けたらまた魔物が現れたりとかするんじゃない?」
「……そうだったのか」
「魔物とか、強そうだよね。ちょっと戦ってみたい」
「縁起でもない事を言うな。どうせ、お前は力を貸すなんて事しないだろう」
「あはは。バレた?だって、力を貸す意味がわかんないし」
「お前はそういうヤツだよ」
「面白かったら戦うかもよ~」
「面白いわけがないだろう」
無邪気に笑うパチフィスタに、カタラは呆れ気味だ。
パチフィスタの基準はどうしても、自分が楽しめるからしい。
ここまであっけらかんと言われちゃ、怒る気だって失せてしまう。