夏とおじさんとアイスクリーム
しかし、実家で会うのは、マズイと思い色々考えた挙句公園で待ち合わせをする事にした。
妹を何とかごまかしてキイチと二人で会うようにしなければいけなかったがキイチがランボーなら僕は、ロッキーになった気分でママ大佐に携帯を掛けた。
「良一だけど、今度キイチと二人で会いたいんだけどね。
お前には、悪いけど最近対人恐怖症ってか血縁関係恐怖症にかかってて親父やお袋やお前と会うのが苦手なんだよ。」
「兄さんおかしくない?血縁関係恐怖症ならキイチも血縁関係でしょう?」
ママ大佐の右ストレートが危うく僕の顔面にクリーンヒットしそうになったが僕は、敢えて前に突っ込みそのストレートを頭で受けた。
「そうだけどな。キイチとは、まだ血縁関係薄いだろうそこが肝心らしいんだよ。
医者が言うには、まだ解明されてない部分が多い病気らしいんだが血縁関係の濃さが重要らしいんだよ。」
僕のまさかの反撃のフックがママ大佐を捉えたらしい。
「ふ~んキイチも会いたがってるしおいちゃんのアイスが食べたいとか寝言も言ってたからいいよ。」
待ち合わせの時間と公園だけ確認して携帯を切った。
僕は、バケツを綺麗に洗い指を置いて仕事をした。
キイチは、僕のアイスクリームの味を覚えているのだ。