初恋 ~幼馴染みへの恋~
「…くん。 流樹くん、起きて」
「ん…?」
ゆっくりと目を開けた
「着いたよ。」
「もぅかぁー…」
俺は軽く伸びした。
バスから下りて一度、学校の昇降口前に集まった。
そこでHRっぽいものをして、家に帰る。
時刻はp.m. 10;30。
渋滞で予定より3時間も遅れたらしい。
「───はい。 では、解散。」
解散して、みんなが迎えに来た親の方へしぶしぶ歩いていく
悠の親は仕事。 俺の親は旅行中やから迎えなんか来ぉへん。
「…帰るか。」
正門のあたりにいた人が大分少なくなったくらいに俺が言った
「うん。」悠が小さく頷く
学校にあるライトに照らされてる悠の表情は寂しげだった。
普通、高校生にもなれば、親なんかウザイとか思うんやけど、悠の場合は違う。
小さい頃から親に会う時間なんかほとんどなかったから、今でも楽しそうに歩く親子連れなんかを見ると寂しくなるんやと思う。
「行こか。」
俺は悠の手首を掴んで、ゆっくりと歩き始めた。