初恋 ~幼馴染みへの恋~
「悠~?帰ろ~?」
流樹くんが言った
「うん。」
スクールバッグを肩にかけた。
瞬間、強烈な痛みが肩を走る
痛みの原因は毎日のように振るわれる暴力。
私の体はアザだらけで、それが痛む。
「悠…?どしたん?」
流樹くんが心配そうに私の顔を覗き込む
「ううん。なんでもないよ?」
私は心配されないように明るい声で言った。
「なら…えーけど…」
「じゃあ帰ろっか」
「せやな。」
いつもの通学路を二人で話ながら歩く。
話しているのは特に意味もない他愛もない話。
でも、この時間が私は好き。
好きな人と一緒に居られるこの時間が大好きなの。
居心地がよくて…。
どれだけ寒い季節でも心が暖まるの。