友の姿、午後6時【短編】
宮野とは、小学2年の時に同じクラスになってからの付き合いだ。
結構長い付き合いだけど、あいつが女に興味を示している所なんて今まで一度も見た事がない。
本格的に男がマセ始める中学1年の時も、周りの奴等は兄貴から借りて来たらしいエロ本を回しながら見たり、女子にはとてもじゃない云えないレベルの下ネタを云い合っていたけど、宮野は全く興味無さそうにしていた。
入学してから一ヶ月も経たない内に、数人の女子に囲まれて漫画やドラマで見るような告白をされていたけど、あいつは困ったように断っていた、というのを告白を覗きに行った友達に聞いた。
告白された事のない連中は、付き合えばエロ本みたいな経験出来るかもしれないのに、みたいな最低発言をしてたけど、宮野は笑いながら"興味ない"と云うだけ。