lover




バタバタと起き上がって、制服に着替えた俺は、リビングに向かった。

リビングに行くと、茉咲がソファーに座りぐったりとしていた。



「茉咲」

「あ、純。ごはんどうする?」



真っ赤な顔をこちらに向けて、茉咲が訊いてきた。



「茉咲……」

「もう時間無いから、菓子パンでも買っていく?」



しゃべるのも、大変そうな茉咲。
何時も、誰よりも頑張ってくれてた。
朝早く起きて、朝ごはんと俺の弁当を作ってくれてて。
部活で疲れてんのに、帰って来たら夜ごはんを作ってくれる。


「じゅ、ん……」

「熱、有るなら無理すんじゃねえよ」

「な、いよ。無いよ!熱なんて……な…い…」



< 20 / 60 >

この作品をシェア

pagetop