天の神様の言う通り、ここは素晴らしい学園ですっ




エンリィは安心すると同時に、狼狽える。部屋の構造は同じなので、定位置にあった電気のスイッチを付けると、倒れている人に駆け寄った。

「大丈夫かです!」

大人びた茶髪の青年が、苦しげに咳き込んでいる。頬も紅潮して、額に髪が張り付いている。充血して、潤んだ黒色の瞳が、ぼんやりとエンリィを映し出した。何かを言いたいのだろう、口を金魚の様に動かすが、それは音にならなかった。

喉が乾いているのか、と再び神モード、アガペータイプの脳内をした彼は、青年の要望を察し、部屋に取り付けられた冷蔵庫へと向かう。冷蔵庫の扉を開け、エンリィは直後、静止した。文字通り、空っぽだったのだ。今までどうやって生きてきたのだろう。同情に、眉を八の字に曲げる。自らの貧乏生活は棚の上に上げられているようである。

エンリィは財布の中身を思い出し、コンビニへ行くことを決意した。この哀れな貧民の為に我は行かん。


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