天の神様の言う通り、ここは素晴らしい学園ですっ
「今からコンビニ行って、水とお粥買ってくるです。お礼についてはドントマインドです。僕は、通りすがりの隣人ですから」
エンリィは彼の側に寄って、自らの上着を掛けてやると、部屋から出ようと振り返り、足を踏み出そうとして──ぐん、と裾が引っ張られ、予想外のことに大袈裟な程に前のめりにずっこけた。上半身を上げ、振り向き、怒りを撒き散らす。
「何するです!」
「げほっ、──っが、い、」
嗄れた声に、熱に浮かされた光彩に、エンリィの怒りは風船の如く萎んでいく。代わりに、再びアガペーが首を擡げた。エンリィは体の向きを変えると、青年の声が聞こえ易くなるよう耳を近付けた。
ひゅうひゅうと、肺が鳴る音が痛々しい。タンが喉に絡むのか、時々、呼吸が止まる。
「ふ、っう」