釘バットと秘密のラブコール
数ある女の子の中で、こいつの見た目は嫌な具合に強烈だった。
言葉づかいは男みたいだし、口にはいつもスルメをくわえている。
おっさんよりもおっさんらしい、最低女子だ。
それなのに名前だけは少女マンガみたいにかわいいものだから、初めて会った時はあまりのギャップに泣きそうだった。
ギャップ萌えなんて、できるもんか。
だって、だって、
「クソウゼぇお前にだけは言われたくねーよ、変態ヤローが」
女の子はもっとかわいいものなんだ!
「もうお前近づくなよ!お前と一緒にいると俺の品性が疑われるだろ!」
「は?品性?ふざけんなよお前、お前にそんなものあると思ってんのかコノヤロー」
クソウゼぇ…!