私の隣
「それじゃあまずあの広場に行こうよ!」


そう言った憂は俺の腕を掴み目的地へと足を進める。


俺の家からわりと近かった広場には30分足らずで着いた。



「譲っ
 初めのお願いはあれやって欲しいな!」


そう言って憂が指を差したのはクリスマス限定で広場に現れるバンジージャンプだった。


……無理。


俺高所恐怖症なんですけど−。


絶対憂知ってて言ってるよな。



「オッケー。
 俺のかっこいいとこ見とけよ憂!」


高所恐怖症だからって逃げ出すとか男じゃねぇし。


つぅかダセェよな。


憂に格好悪いとこ見せたくない俺は必死に3分間の地獄に耐えた。



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