私の隣
「うっ憂!」


「ん?」


「こんな馬鹿でなんの取り柄もない俺だけど…
 結婚して下さい!」


そう言って俺は有無を言わさず憂の左手の薬指に指輪をはめる。



「嘘みたい…。」


憂の目から涙が溢れ出てきた。



「今までごめんな“憂"。
 記憶戻ったよ。」


「ばかぁ!!」


そんな言葉とは裏腹に憂は俺に抱き着く。


勿論俺は受け入れる。


大体こんな長い間憂とベタベタ出来なかったの生まれて初めてじゃね?



< 175 / 330 >

この作品をシェア

pagetop