私と彼とその彼女

「ねぇ・・・。紅葉、楓・・・。ホントに行くの？ていうか、夏樹君、来てるの？」
もぅ・・・。
嫌だ…。
帰りたい。
私って、弱いんだな・・・。
改めて思った。
「も～。千春！勇気出して！夏樹君は蓮君につれてきてもらってるから」
「うぅ～。紅葉～。私・・・。無理！」
「無理じゃない！さっ！行ってらっしゃい！」
私達は、もう、屋上のドアの前まで来ていた。
「えぇ～」
「千春！頑張っ！」
「楓～」
心の準備が・・・。
でも、もうすぐしたら授業が始まっちゃうし・・。
＜バンッ！！＞
「いった～！」
誰かに背中を叩かれた。
「ウジウジしてないで行ってきなさい！」
「うわ～！！麗香先輩！！」
「あのね、私は夏樹に振られた。千春が好きなんだって。その事はあなたもしってるでしょ！？なのに、なんで行かないのよ！馬鹿じゃないの？」
あ。
ホントだ・・・。
今、思えば・・・。
よし！
行こう！
「ありがとうございます！麗香先輩！楓！紅葉！」
「「「いえいえ＾＾」」」
「じゃあ、行ってくるね！」
「「「うん」」」


ついに、私は屋上のドアを開けた。