恋 色 模 様
「今日みたいないい天気の日はやっぱりあそこだねっ」
「もちろんよー」
私と美里はニシシっといたずらっ子のように笑い合う。そこは私たちの穴場なんだよね。
そこは中庭。みんな直接座るのが嫌なのか…全然来ない。教室から見られることはないし、込み入った話も出来るのにね。
「…あれ?」
「ご飯ーごは…むぐっ」
「羽衣、タンマっ」
ガバッと美里に押さえ込まれて、中庭の木の影に連れ込まれた。ちょ…息…っ。
「美里、ちょ」
「あ、ごめん。けどちょっと静かにっ」
「えぇ?」