恋 色 模 様

だけど私はこれっぽっちも完璧だと思わなかった。だって浩哉はいつも努力していたから。



「…ふぅ」



浩哉はあの頃から変わってない。頑張り屋なとこも、我慢ばっかするとこも。



「…たまには、頼ってほしいのにな」



誰にも聞こえないくらいの小さな声で呟く。



私は無力だ。大好きな人のために何かしたくても何も出来ない。



わからないことだらけでぐるぐるする頭の中、私は意識を手放した。