恋 色 模 様
4 幼なじみ side 浩哉
ピンポンとインターフォンを一つ押して、ドアを開ける。
小さい頃からのここに入るときの習慣だ。
「はいはーい。あら、おかえりなさい浩哉くん」
「…ただいまです」
“おかえりなさい”
この言葉を聞く度に気恥ずかしくなるのは今も変わらない。家はいつも一人だからか、誰かがいるってくすぐったいんだよな。
「もうご飯出来るから適当にしてて。あ、羽衣は上だから」
「わかりました」
周りを見ると羽衣の姿はない。また寝てるのかゲームのどっちかだな。
そう思った俺は様子を見に行くことにした。