恋 色 模 様
4 幼なじみ side 浩哉



ピンポンとインターフォンを一つ押して、ドアを開ける。



小さい頃からのここに入るときの習慣だ。



「はいはーい。あら、おかえりなさい浩哉くん」


「…ただいまです」



“おかえりなさい”



この言葉を聞く度に気恥ずかしくなるのは今も変わらない。家はいつも一人だからか、誰かがいるってくすぐったいんだよな。



「もうご飯出来るから適当にしてて。あ、羽衣は上だから」


「わかりました」



周りを見ると羽衣の姿はない。また寝てるのかゲームのどっちかだな。



そう思った俺は様子を見に行くことにした。




< 29 / 36 >

この作品をシェア

pagetop