繋いだ手
『山本どこ行くん?』

「……。」

さっきから黙ったままの山本。

学校を出て10分ぐらい歩いた場所にファミレスがあった。

そこに連れてこられた。

中に入ると、この間の人が座ってた。

「あら?かわいい子。こちらが彼女さん?」

「うん。」

「こんにちは。初めまして。花房瞳です。」

『ここんにちは。山本の彼女の神田有里です。』

あらまー礼儀正しく、おしとやかな方で。

あ~。きっと別れ話や。この人がすきだからお前とは別れるー言われたら完全ノックアウトや。

「えーと。有里ちゃん?」

はいきたー!!さよなら山本。新しい恋頑張れ!!!

『はい…。』

「なんか誤解してない?あたしと陽平はなんもないかんね。」

『でもこないだチュー…。』

「あー。あれね。あん時あたし酔ってたから間違えたんだよね~。」

は?

「あたしな。陽平のお兄ちゃんの彼女なんだ。んでこの間の帰り酔ってて陽平見かけて、声かけたのはいいけど途中からなんも覚えてないんよ。」


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