繋いだ手

「はよ言わなあかんやろ？」

「分かってる。分かってんねん。はよ言わなあかんってことぐらい…でも言いずらくてな。」

「そっか…」

「うん…」

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━━━━教室。

『何があったんやろ。』

「さっきっからそればっか。直で聞いたらええやんか。」

「聞きにくいやん。あんな空気だったら…」

「またそんなこと言う。どーんと聞け!!!」

玲の言葉に勇気がわき出てきた。


━━━━放課後。

「ほら。聞いてきな。」

『うん。』

『山本帰ろ～♪』

「ごめん。敦暉と約束あるから一緒に帰られへん。」

『あ…そ…』

「じゃあな。」

『ばいばい…』

はぁー。結局聞けなかった。
まぁ…また明日でいいか。

この日を境に山本から避けられ続けることにやるとは思てなかった。