繋いだ手
『結局聞けへんかった。』

「明日でええやん。帰ろ。」

『うん。』

しかし翌日からそうもいかんかった。

『山本ー。話あんねんけど。』

「ごめん。後でな。」


『山本帰ろー。』

「ごめん。ほかのやつと遊び行く。」

こんな状態が1週間も続いた。
あきらかあたしを避けてる。
「話あるー」言うても「あとでー」とか「今忙しい」とかばっか。
ええ加減堪忍袋がきれるで。

『おう。山本。放課後面貸せや。』

「はっはい…。」

よしっ。


━━━放課後。


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