繋いだ手

ガラガラ。

「みんな席つけー。」

まだ山本来てへんなあ。

ガラガラ。バタン。

「ハァハァ。間に合った～」

山本！！

「これ。完全に遅刻やぞ。山本。はよ席につけ。」

「すいません。」

ガタン。

『どしたん？遅刻なんかして。』

「俺のおかんが寝坊して、俺まで寝坊してもうたんや」

『せやのー。心配したやんか。』

「悪い悪い。」


.......放課後。

山本と中谷君と小池君は部活。

あたしと玲と麻里は教室でおしゃべり。

「有里ちゃん」

『なん？』

「昨日、ｹﾞｰﾑｾﾝﾀｰで山本君がきれいなお姉さんとしゃべってたとこ見たんやけど、誰か知ってる？」

『あたしも見たんやけど知らんのよ。』

「まさか。浮気？」

『ちゃうよ。玲。山本に限ってそんなことあるわけないやん。』

「だけどなあ。」

『ほら、お姉さんかもしれんやろ？』

「それはないわ。山本君確かお兄さんしかおらんかったはずだよ。」

....えっ？