繋いだ手
『そこまで言わなくてても…。』

「有里のことは置いといて。山本君と連絡とれんとなると行っていいか分からんよね。」

『せやねぇ。』


しばらくあたしらは山本について語りあった。



その夜。

~♪

あたしの携帯がなった。

誰やねん。

『何玲~。またあたしの性格についての愚痴?』

「誰もお前の性格、愚痴らんわ。」

玲とは違う声。
この声は…


『山本!!!』

「久しぶりやな。話すの。メールしてもしかめ多かったかんな。」

『3ヶ月も連絡とれんかったから心配したわ。死んだかと思った。』

「勝手に殺すな!!!」

『あっ。山本、ゴールデンウィークそっち行こうって思てんねんけどだいじ?』

「その話なんやけど…うわっ!!!チビ何すんねん!!!離せや!!!」

「陽兄~。」

電話ごしから聞こえてきた声は、山本とちっさい少年らしき声だった。


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