繋いだ手
「しっかし1年会うてなかったから変わったかと思ったら全然変わってなかったもんな。」

『せやね。でもそっちのがええやん。逆に変わってたらきもいもん。』

「あんた自分の彼氏にきもいはないやろ。」

『あはは。』


――――放課後。

やっと山本としゃべれる時間ができた。

『こっちくるんやったらなんで教えてくれなかったん?』

「昨日新幹線に乗りながらお前に電話したけど、隣りいたボウズが邪魔して言いそびれてん。」

『まじきたとき心臓飛び出るかと思ったわ。』

「はは。なんやそれ。」


山本てたわいもない話をしたのが1年振り。

今ちょっと緊張してる。久しぶりに山本を見ながらしゃべるのは…。



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