桜が舞い散る
向き合う闇と光
今私の前にはお母さんと男の人がいる。



部屋には重い沈黙が流れる。



怖い。すっごく怖い。だけど私は決めたんだ。逃げないって。



勇気を出し私は話し始めた。



「ねぇお母さん。私はね?お母さんが大好きだよ。…これからもお母さんと一緒にこの家で暮らしたい。
私いい子でいるから、お母さんの邪魔したりしないから、…だからお母さん、私を見捨てないで。
私の事捨てないで、お母さんと居たい、よっ、」



私は泣いてしまった。



するとお母さんは席を立ち私に近付いて来た。



そして抱き締めてくれた。



お母さんも泣いていた。



私はお母さんに抱き付きながら泣いた。



いっぱい泣いた。



お母さんは言ってくれたんだ。



「お母さんも桜が大好きよ。
見捨てるわけないじゃない。
桜は私の大事な大事な娘だもの。」





< 200 / 239 >

この作品をシェア

pagetop