桜が舞い散る
「頑張ったな桜。
ほら、泣け。我慢するな。」



「小次郎、」



「頑張ったね、桜ちゃん」



「巧、」



「桜は頑張ったよん」



「皐、」



「もう泣いてもいいんじゃないか?」



「疾風、」



「桜、俺達は此処に居るから、悲しいなら沢山泣けばいい。」



「潤、」



本当に皆は優しい。優しすぎるよ。
だけど今だけは皆の優しさにすがってもいいかな?
優しい皆に甘えてもいいかな?



「桜、泣いたって良いんだ。
ほら泣け。」



もう駄目だよ、我慢出来ない。



「うわぁーん、」



私はまた泣いた。
小次郎の腕の中で頭、背中、肩に皆の温もりを感じながら沢山、沢山泣いたんだ。




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