月光
「へ、あ…んっ」
熱く口づけられているせいであたしの脳内は破裂寸前だ。
「君…名前は?」
「あ、愛桜…です」
ゆっくりと唇を離し、あたしにそう問う。
あたしはぽーっと瞳を奪われたまま答えた。
「そう。俺の名前は刈谷雅樹。…君はどうしてこんな時間にこんな所にいるの?」
頬にそっと手を添えられ聞かれたせいで、あたしはペラペラと今日のことを話していた。
「…そっか。じゃあ…家来る?俺ん家、一人暮らしだし。…もちろん、さっき助けたお礼、してくれるよね?」
にこっ、と笑みを浮かべ有無をいわさぬ言い方であたしの手をとった。
「いや、でも…」
「…愛桜に拒否権はないの。…黙っておいで」
し、とあたしの唇を人差し指でちょんとつついて歩き出した。
あたしは雅樹にひかれるまま、ついていってしまった。
「―わぁ…」
連れてこられた家はそれこそお金持ちを連想させるくらい大きな家だった。
「上がって、そこ」
長い廊下の先のリビングをこえ、隣接した2つの部屋の1つを指差しそう言った。
部屋はこれまた広く、淡いペールグリーンの壁紙が綺麗だった。
「ここ、使って?この部屋ちょうど使ってなくて空いてるから」
軽くそう言いながら部屋の窓をあけた。
ふわっと頬を撫でる冷たい風にようやくはっと脳が働き出した。
「あっ、あの、雅樹さんそれは…―」
「愛桜?それ以上言うと…また、唇塞ぐよ?」
妖艶な笑みを浮かべ、指の腹であたしの唇を撫でそう言った。
あたしは真っ赤になりながら黙った。
「いい子」
ちゅっ、と軽い音をさせて雅樹はあたしの唇を奪っていった。
「~!…結局するんじゃないですか…!」
あたしは真っ赤な顔で半分涙目になりながら恨みがましく呟いた。
「ん?今のはただのご褒美♪あ、それとも…意識が飛ぶくらい、激しいほうが…よかった?」
耳元で低音の声が囁く。
あたしがさらに顔を赤く染め耳を押さえるのを見てクスクスと笑った。
熱く口づけられているせいであたしの脳内は破裂寸前だ。
「君…名前は?」
「あ、愛桜…です」
ゆっくりと唇を離し、あたしにそう問う。
あたしはぽーっと瞳を奪われたまま答えた。
「そう。俺の名前は刈谷雅樹。…君はどうしてこんな時間にこんな所にいるの?」
頬にそっと手を添えられ聞かれたせいで、あたしはペラペラと今日のことを話していた。
「…そっか。じゃあ…家来る?俺ん家、一人暮らしだし。…もちろん、さっき助けたお礼、してくれるよね?」
にこっ、と笑みを浮かべ有無をいわさぬ言い方であたしの手をとった。
「いや、でも…」
「…愛桜に拒否権はないの。…黙っておいで」
し、とあたしの唇を人差し指でちょんとつついて歩き出した。
あたしは雅樹にひかれるまま、ついていってしまった。
「―わぁ…」
連れてこられた家はそれこそお金持ちを連想させるくらい大きな家だった。
「上がって、そこ」
長い廊下の先のリビングをこえ、隣接した2つの部屋の1つを指差しそう言った。
部屋はこれまた広く、淡いペールグリーンの壁紙が綺麗だった。
「ここ、使って?この部屋ちょうど使ってなくて空いてるから」
軽くそう言いながら部屋の窓をあけた。
ふわっと頬を撫でる冷たい風にようやくはっと脳が働き出した。
「あっ、あの、雅樹さんそれは…―」
「愛桜?それ以上言うと…また、唇塞ぐよ?」
妖艶な笑みを浮かべ、指の腹であたしの唇を撫でそう言った。
あたしは真っ赤になりながら黙った。
「いい子」
ちゅっ、と軽い音をさせて雅樹はあたしの唇を奪っていった。
「~!…結局するんじゃないですか…!」
あたしは真っ赤な顔で半分涙目になりながら恨みがましく呟いた。
「ん?今のはただのご褒美♪あ、それとも…意識が飛ぶくらい、激しいほうが…よかった?」
耳元で低音の声が囁く。
あたしがさらに顔を赤く染め耳を押さえるのを見てクスクスと笑った。