『若恋』若恋編



夜明け前。


丸井が安置されていた部屋をりおとふたりで訪れ別れを告げ出ると、

榊をはじめ、仁、毅、前広、一也に拓哉、若い衆が並び立っていた。

一斉に頭を下げ出陣の時を待つ。




「行くぞ!!」


一言告げて歩きだす。

人が割れて道ができ、その中央を歩いていく。


屋敷前には用意した数十台の車が並び敷地内を埋めていた。



「りお、乗れ」

ドアを仁が開けりおを乗せ隣に乗り込むと、前に二台、後ろに数台同時に走り出す。



「若、正面に10台、裏に10台、一般車両を入れないよう車止めに10台用意しました」

「………」


榊の言葉に頷いた。すべて予定通りだ。

決着は夜明け前につける。
龍神会を潰すなら若きボスを失った今が絶好のチャンスだ。

大神に二度と手出しが出来ねぇように叩き潰す!




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