『若恋』若恋編
「―――りお」
「りお、悪いが…おまえの後をつけさせてもらった」
ぴくっ
「…つけて、きた?」
俺を見上げたままの瞳が小さく揺れた。
「俺に何か言いたいことがあるだろう?」
「!」
硬直して絶句してるりおの顎を掬い上げた。
俺に言いたいことがあるんだろう?
大事な話があるんだろう?
見つめるとりおの瞳が僅かに濡れて輝いた。
「―――俺のガキがおまえの腹ん中にいるんだろう?」
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