『若恋』若恋編
俺が動いたら敗けだ。
りおがやりとげようとしたことが無駄になる。
ただ。
りおの命が掛かってる。
苦しい。
何を投げ出してもりおの前に飛び出したい。
りおがまっすぐに見つめる視線の先には殺気。
それも凄まじい殺気が満ちている。
このままじゃ危ない!!
もう狂ってる。
仁が言う通りにあのふたりを押さえてしまえばいい。
だが。
俺はりおにかけたい。
りおが変えられる未来を信じたい。
―――信じたい!!