『若恋』若恋編
嘲笑う黒幕
モニターの向こうでりおがふたりの手をしっかりと握り涙を浮かべた。
「……同じ裏の世界に関わっててもわたしは奏さんに大事に守られて…桐花さん、桃花さんは食いものにされて…」
命じられるままに体を売り、
命じられるまま人を殺さなくちゃいけなくて…失敗したら毒を飲めなんて…
こんな扱いするひとがいるなんて。
許せない…
「桐花さん」
「ナニ?」
「桐花さんや桃花さんに毒を飲めって言った人は…誰なの?」
ぴく
食い入り見つめるモニターの中で音を立てるほどの緊張が走った。