褐色【密フェチSS】
分厚いタオルが落ちる。
ホテル備え付けの、ふわふわのタオルが
あたしの前ではらりと落ちる。
綺麗。
正直言って、めちゃめちゃ綺麗。
タオルのオフホワイトと
あなたの小麦色の肌が
まぶしいくらい
美しく調和して......。
「矢島さん、サーフィンやってるんだって」
思えばそのひと言がきっかけだった。
こんなビルだらけの都心の会社で
「サーフィン」なんてワード
絵空事でしかなかった。
だから仕事してても
彼の存在はいつも
あたしの「非日常」だった。
そんなある日
彼から信じられないお誘い。
「今度、いっしょに海行かね?」
(え!うそ?どーしよー!!!)