鮮やかに青いままで
「なあ、植本どんな感じだった?やっぱ落ち込んでたか?」
クラスの全員がマラソンから帰って来るまでは、二人一組でパス練習をするのが俵田のサッカーの授業である。
「いんや、落ち込んでたって感じじゃなかったなあ。結構前に別れてたらしいし。てかそういう情報流れて来なかった?」
利紀が一度ボールを足元に止める。
「植本が別れたっていう?」
「…うん」
「全っ然。クラスも違うし、1日一回すれ違うかどうかなのに。
つかお前が昨日聞いたのに、他の連中に漏らしてるわけないだろ」
「どういう…」
「てめえは羨ましいやっちゃなって意味だよ」
リフティングの要領で足元のボールを浮かせる利紀。
「ああ畜生羨まし過ぎんだよ馬鹿野郎がぁ!!」
利紀が渾身の力を込めて放ったボレーキックが、俺の遥か頭上を越えていく。
「……広太郎早く取って来『お前が取って来いやあ!!』
俵田のボール攻撃と俺の飛び蹴りがほぼ同時に利紀を捉えた。
クラスの全員がマラソンから帰って来るまでは、二人一組でパス練習をするのが俵田のサッカーの授業である。
「いんや、落ち込んでたって感じじゃなかったなあ。結構前に別れてたらしいし。てかそういう情報流れて来なかった?」
利紀が一度ボールを足元に止める。
「植本が別れたっていう?」
「…うん」
「全っ然。クラスも違うし、1日一回すれ違うかどうかなのに。
つかお前が昨日聞いたのに、他の連中に漏らしてるわけないだろ」
「どういう…」
「てめえは羨ましいやっちゃなって意味だよ」
リフティングの要領で足元のボールを浮かせる利紀。
「ああ畜生羨まし過ぎんだよ馬鹿野郎がぁ!!」
利紀が渾身の力を込めて放ったボレーキックが、俺の遥か頭上を越えていく。
「……広太郎早く取って来『お前が取って来いやあ!!』
俵田のボール攻撃と俺の飛び蹴りがほぼ同時に利紀を捉えた。