鮮やかに青いままで
付き合えと。どうして付き合わないのかと。
何度言われたか分からない。





誰もが振り返る美人とまではいかないが、日本人らしい丸っこい顔立ちによく似合うように髪型を整え、服装もおしゃれにまとめている。
そして何より、底抜けに明るくさばさばした性格は、男女を問わずとにかく受けが良い。

自分の地をそのまま出せばいつの間にか好かれているのだから得なものだ。







…好きだ。

友達としてだの妹みたいだのそんなことは言わない。


ただ純粋に女として好きなのだ。

綾桧のことを考えるだけで胸が痛い、というような思いではないが、恐らくは同年代の多くの男子が抱いている恋なぞという感情と同じものが俺の中でうごめいている。






笑って欲しい。

触れていたい。

俺を見て欲しい。

俺だけを見ていて欲しい。






もちろんその思いは、今でも変わっていない。
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