鮮やかに青いままで
『俺さ、頑張るから。もっとめっちゃ頑張るから』


興奮もあるのだろうが、それにしても語彙の少ない奴だ。
まあ、そこが飯沢利紀らしいと言えばらしいのだが。


『もっともっと練習すっから』



「うん、頑張れよ。今度試合見に行くから」


なんか俺、利紀の母親みたいな立場だなと思いつつ、笑顔になる。

こいつの明るさは、周りまで元気にさせてくれる。


本当に、本当に。


『広太郎。俺、お前がおらんかったらここまで来れんかったと思う。ありがとう』


「だああそんなこっ恥ずかしい台詞やめてくれ!」


口ではそんなことを言ったが、内心嬉しかった。
喋りが関西っぽくなるのは、利紀が心から本音を言っているときの癖だ。


『お前と知り合えて良かったわ』












本当に、本当に。


そりゃこっちの台詞だよ。
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