鮮やかに青いままで
「そんなんは俺に聞くことじゃないだろ」


出来るだけ素っ気無く聞こえるように答える。


『えー、だっていっつも一緒にいるなら男の好みくらい分かるだろ?』



「イケメン。背が割と高くて理知的、優しくて面白い人」


『それって正に俺「金持ち」


『あう…』



とまあ一通り漫才をこなした後、話を戻す。




「いやでも本当に好みなんて分かんねえよ。こっちのタイプはさんざん聞くくせに、自分のことになると全然…」


『なに?また僕はモテますよ話?』


少し鼻にかけたような声でおちょくる利紀。
いやまあそんな自慢する気など無かったのだが、

…まあそう取られても仕方無いか。
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