鮮やかに青いままで
「付き合って欲しいの。こうやって一緒にガッコ行ったり、何人かで遊び行ったり、そんなのだけじゃなくて」


「もっと二人でいたい。二人だけでいたい」


綾桧はそれっきり押し黙った。


もう言葉を濁すことなどない。俺は決めたのだ。


…決めたのだ。






「ごめん」




「…俺、お前とは付き合えねえ」


彼女の気持ちをしっかり受け止めた上で、出来るだけ普段と変わらない調子で答えた。

綾桧との関係は壊したくない。ただ、これによって綾桧が俺を避けるというなら、それも仕方無い。もう以前のように笑い合えなくなろうとも構わない。






最大限の覚悟を。
それが、精一杯の勇気を振り絞った綾桧への、俺なりの回答だった。
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