純粋に狂おしく愛してる ｰ君が私を監禁した理由（ワケ）ｰ

「……ああ」


　わっ、分かってくれた？！分かってくれたのなら、恥ずかしいから、早く洗面所から出ていって――。


「──そのままじゃあ風邪を引く」

「……へっ？」


　ずんずんと迷いなく近付いてくる桐生さん。

　あ、あれ？これってもしかして、分かってくれていないのでは……。

　そんな不安が胸を過ぎった刹那、桐生さんはカゴの中に積まれていたバスタオルを取り出し、ばさっと広げたかと思いきや……それを私の身体の上に覆い被せた。

　予想外の桐生さんの行動に、一瞬、思考が停止する。

　え、えーっと？これは一体……。


「篠原さんは女性なのだから、自分の身体はもっと大切にしないといけない」

「え……あ、そう、ですね……？」


　えっ？どうして、私、いきなり桐生さんに、そんなことを言われなくちゃいけないんでしょうか？

　っていうか、私を女性だと認識しているのなら、早く洗面所から出ていってくれた方が断然ありがたいのですが……！

　心を許していない犯罪者の男性に下着姿を見られるとか……ダメ、私はもう生きていけない……。